これからの「ものがたり」を作っていかねば
2024年10月21日
あっという間に秋になり、もう床暖房で足元を温めながらのギャラリー萩です。
老年の人間は足元が寒いのです。しみじみ自分の年を顧みています。
街外れの小さなギャラリーがそんなに簡単に賑わうはずもありません。
コーヒー屋さん（喫茶店）もお馴染みさんが足しげく通ってくれるまで、どれほどのご苦労をなさってきたことか。人気のお店は必ずその訳があるはずで、有名店でのきっちりとした修業を重ねてきて、工夫を重ねた味は誰にもまねできないとか、ちゃんとした理由がある超スペシャルな魅力があるとか。加賀市近辺の人気のレストランやパン屋さんを思い浮かべるだけで、人気には訳があると確信しています。
そういう訳が、これからランチも提供してみようというギャラリー萩にはあるのか、と問い始めると怖くなってしまいます。
ギャラリー業が主体であると、ここで再確認をしていかねばと、オープン３週目を終えた今、顧みています。
魅力的な作家さんたちがたくさんいたからギャラリー萩は続けてこれたのでした。
これからという若い作家たち、今充実期を迎えている中堅の作家たち、そして私と同世代のもうベテランでまだ引退はしない元気のある作家たち、そういう方々と新たに物語を作っていかねばと強く思いました。
私はまだ、過去の思い出を頼りに仕事をしていってはいけないのだ、これからの「ものがたり」を作っていかねばなりません。気付いてよかった！
この秋は今のスタイルでしなしなと続けていきます。
来春から、新しい企画展を中心に回していきます。過去を懐かしむギャラリーではなく、これから先を見つめていくギャラリーにならねば。
老後の仕事は、過去ではなく現在から未来を見ていかなければならないのでした。
少し反省しながら、まだ自分に前に行くエネルギーがしっかり残っていたことに驚いてもいます。
やれるかもしれません。やってみましょう。