ランチ始めました。
2025年4月4日
ギャラリーなのに?と思われる方もおいででしょうが、始めてしまいました。バーバの気まぐれランチです。パン作りに少し目覚めた私が作るのは「焼き立てパンとマフィン」ランチです。予約を頂いたお客様に、初めてのことでドキドキしながらの提供でしたが、無事終了。
展示はお茶にかかわる器です。本格的なお茶の作法を知りませんから、ちょっと恥ずかしい設えですが、ご縁のあった作家さんのご縁のあった器を並べました。仙台を旅立つときに頂いた伊達藩御用達の堤焼四代針生乾馬氏の粉引き抹茶碗から加賀の名工赤絵採描の相上芳景氏の香炉や仙桟瓶もあります。お茶のテーマでお茶の世界を彩る華やかな脇役である(と私が思っている)相上先生の赤絵金襴の作品群は、京の雅を感じさせるものです。若いころ戦後の進駐軍の兵士たちの土産として人気だったという大聖寺伊万里と呼ばれる絵付けの仕事で寝る間もないくらいの忙しさであったこと。出来がよく本場伊万里よりも良い出来上がりだと評価されたとの話を伺いました。穏やかで知的な作家さんでした。晩年は時代に乗り切れずご苦労もされておいでだったようでしたが、こうやって私の手元に残っている作品群を見ると、もったいない気がします。九谷焼美術館の学芸員に相談して、もっと多くの人の目に触れる場を提供できないかと思いだしています。
我が家もそうですが床の間のない、それ以上に和室そのものがない暮らしの中では顧みられない器でもあります。どうなっていくのだろうか、今の時代のギャラリーは何をどうすべきなのでしょう。50歳で始めた私が、明日は77歳を迎えます。確かに時代は変わりました。わずか25年のことですが、インターネットで繋がれた世界の急変には驚くばかりです。ギャラリーの集客も紙媒体から大きく様変わりしてSNSが主流だそうです。お嫁さんに頼んでインスタなどでの発信を始めようとしています。
4月5月6月の週末金・土・日だけのオープンです。少しでもお楽しみをと始めたランチですが、さあどうなりますでしょうか。私の元気が続く間は頑張っていきましょう。
思い出の詰まった器たちと語らいながら、来し方を振り返る私です。77歳ですものね。