ギャラリー萩

石川県加賀市 「ギャラリー萩」のホームページです。

もう12月です

あっという間に雪が降り、いつの間にか冬などという感じを飛び越えて、もう冬真っ盛りの毎日です。薪小屋兼車庫の中には、夫がこの夏頑張ってくれたおかげで一冬安心して過ごせるだけの薪が積んであります。突然の(いつかはと予想はしていたけれども)衆議院の解散総選挙です。大事な焦点が、原発問題だと私は思っています。戦後ずっと続いてきた政権の功罪は、数え上げればきりはありません。そんな中で、国の未来の明暗を確実に分けてしまうだろうという切実な問題が、原発です。節電で頑張った昨年、何とか乗り越えました。原発が殆ど稼働していないにもかかわらず、深刻な電力不足にならなかったのは、まだ日本の国の普通の人々が誠実でまともな生活感を抱いて生活しているからです。ニューヨーク報告をもっとしなければと思っていたのですが、毎日が超のつく忙しさで、ブログ更新の時間がありませんでした。お詫びをしながら、近況のご報告を致します。夏の薪置場と庭の雪景色です。

甥の結婚式で夫と長女と三人で上京しました。次女夫婦と二人の孫と、二男も加わって久しぶりに賑やかな日を過ごしました。お祝い事っていいですね。一泊目のホテルは溜池だったので私は35年も前の、昔の思い出の場所に行ってみました。地下鉄丸ノ内線の国会議事堂前駅界隈です。タイムトンネルをくぐったような気がしました。山王神社の坂にあったヒルトンホテルがありません。その代わり厳重な警戒がなされている首相官邸がありました。新しい地下鉄駅ができていて、昔の風景はどこにもないのでした。そういえば酒屋さんが一軒あって、永田町で何かあるたび、お酒の箱がどんどん運び出されていた記憶があります。その酒屋はそのままありました。そこから記憶が繋がって、仕事場のあったビルも見つけることができました。。青春プレイバックの感でした。

新しい国会議事堂駅 右隣りが首相官邸

山代温泉の界加賀のこの冬の器です。制作中の弦巻玲子さん。背中に長女のひなちゃんを背負っての作業です。女性作家は子育てとものづくりをどのように両立させていくか、大事な課題です。育児の手が離れるまで制作休止の人もいます。子供を見ながらやれるだけやっている人もいます。弦巻さんは後者でしょうか。今作っているのは金と銀の日月碗です。夜の蓋もの、今の季節の蟹会席で「蟹の養老蒸し」の器として使われます。急ぎの仕事だったので、今回は私も助っ人を買って出ました。といっても、ひなちゃんの子守り役でした。連続四日間お弁当を持って工房まで通いました。おかげで今まで知らなかった制作の現場をじっくりとみることができました。窯詰作業の、息が詰まるような緊張の作業も、こんなに大変なものとは思いませんでした。まず生地の段階から素焼き、本焼きと続き、赤を塗り上絵窯へ入れ、それから金と銀を塗りもう一度焼くのですから、しみじみ手間の仕事と思い知りました。全て手作業です。窯の火がつつがない様、本当に祈る思いになるのです。右側の写真は蟹のお刺身を盛る鉢です。どこにもないものをと試行錯誤で、仏手柑をモチーフにしました。小松の萌窯、竹内靖・智恵夫妻の力作です。出来上がるまで二回も電気窯の熱線が切れ窯焚が上手くいきませんでした。そのたびに生地を作り直し、生地担当の靖さんは徹夜の連続でした。何とか蟹の解禁日に間に合い、界加賀の宴の大事な脇役に加わりました。存在感のある器です。紙風船の器は、霽窯さんのもの。生地は轆轤ではなく型で起こしたもの。でき上がりの表情が何ともいい感じです。これらはちょっと外れものなので、少し身と蓋がずれてますが・・・。朝の蓋ものとして、何が盛られているのでしょうか。やっと今日、日月碗の納品完了です。

最後になりましたが、加賀市のホテルアローレで開かれている光のインスタレーション、とても凄い作品が出ています。ガラス作家の保木詩衣吏さんの『雪だまり』というタイトルのオブジェです。ホテルの光を受けて、奥底から静かに輝いています。ガラス窓とも共鳴しています。ロビーや廊下などに飾られてます。是非見に行ってください。

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