ギャラリー萩

石川県加賀市 「ギャラリー萩」のホームページです。

師走の日々

師走という言葉、12月に入って今はじめて使いました。懐かしい言葉です。何かあまり日常の中で使われなくなったような気がします。師が走る、それぐらい忙しい日々だという意だったのでしょうが、年中忙しく暮らしている私たちにとっては、やはり懐かしい言葉です。そんな中忙中閑あり・・・の話題をふたつみっつ。

Kの器のメンバー陶芸家5人と我が家で忘年会。チキンテリーヌはレバー入りの自家製。

陶芸家橋本薫さんが今夢中になっている茶箱、金沢のTさんのもの。ご紹介いただいて、私も虜になっています。アジアンテイストの籠の箱に、それぞれの仕覆を纏ったお道具たちがぴったりと収まり、古縮緬の風呂敷で包まれるとこんな感じです。布と針を手に取る幸せ、老後はこんな風に、仕覆を縫う人になりたいとしみじみ思ったものでした。年明け2月半ば過ぎから3月まで、相模原伊勢丹でお茶の器の企画を依頼されました。この茶箱のおかげでイメージが大きく膨らんでいます。一つぐらい仕覆を着せてあげたいと今、轆轤師河村寿昌さんのお茶器に何かいいものをTさんに作っていただいています。どんな仕上がりになるか、わくわく楽しみでなりません。

金沢市内灘で工房を開いている岩﨑晴彦さんの作品棚。あったかな土の味わいがたまりません。独立して20年、小さな狭い工房ですが、大事に丁寧にものを作るということでは、ぴったりのサイズなのかもしれません。挽きたての美味しいコーヒーをごちそうになりました。新しいお茶の器をお願いしています。  右側の写真は今年10周年を迎えた金城大学ダンス部の定期公演の一コマです。長女の教え子たちも踊っています。私もずっと一緒に観客として見続けてきました。若々しくエネルギッシュで、純粋な感動に包まれます。指導してこられたH先生、生徒たちと一緒に踊っています。今年からダンスが義務教育現場に取り入れられ、今北海道をはじめ全国でのダンス教育指導に飛び回っておいでとか。H先生頑張れ!

イヴの茶会が12月24日に金沢で開かれました。岡本恭子さんがずっと頑張って続けてこられました。朝起きたら雪が積もっていました。雪道を走り、中村記念美術館まで長女と出かけました。待合には、金沢美大の学長久世建二先生のオブジェ。薄茶席はセシル・アンドリュのVOCEMを核に設えてありました。赤壁の床に現代アートが独特な雰囲気を醸し出していました。お点前は宮崎匠さん、茶釜の名門の跡継ぎ、凛としたたたずまいの好青年でした。私のお碗は戸出雅彦さんのもの。お道具拝見は久世先生のご説明です。お正客の黒織部の碗は久世先生のもの。畠山耕治氏の青銅の茶器の美しさが心に残りました。紅茶席は、パリの人気紅茶ベッジェマン&バートンのレクラシックでのアフタヌーンティです。chouchouのチョコケーキが絶品でした。赤地健・径父子の赤絵7寸皿が洋の雰囲気にぴったり合ってました。何より床の間に飾られたアンディ・ウォーホールの花の絵、彼が29歳の時の瑞々しい作品が印象的でした。とてもゆったりと、ひとときを過ごせたいいお茶会でした。紬の無地の着物をきりっと着こなして、スムースなお茶会を演出していた岡本さん、お疲れ様でした。裏方のご苦労、ひとしおだったと思います。でもこれだけ楽しませていただきました。本当にありがとう。

そんな中次女が孫ふたりを連れて里帰り。可愛くてかわいくて、毎日がハイですが、仕事もせねばなりません。クリスマスが終わりました。本当の師走ですね。超特急で仕事を片付けましょう。どなたさまもそうやって、いいお年をお迎えください。

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