ギャラリー萩

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2019秋の企画展 「東北の作家たち」展Ⅸのお知らせ

暑中お見舞い申し上げます。
日本中が猛暑に包まれ、必要最低限しか動かない、動けない状態ですが 秋の企画展のお知らせです。
台風10号の被害も大きく、このところの大雨の被害の酷さを思うと心が痛みます。
自分の周りの平穏無事に感謝するばかりです。

2011年の東北の大震災からもう8年が過ぎました。
ニュース等できれいに整えられた東北の海岸線の風景を目にしますが、
被災した方々の生活の内面などはどうなのでしょう。

失われたものが元通りになることなどありえないと誰もが思っていることではありますが
以前のような生活が幾分かでも戻ってきているなら。嬉しいことです。
日々の生活の積み重ねの中にしか明日は来ないのですし、
その中で感じていく喜びが代えがたい幸せをもたらしてくれるのでしょう。
どんな場所で、どんな状況でも自分がやれることを黙々と続けていくことしかできませんし、
出来ることがあるということそのものが幸せへの第一歩なのでしょう。

震災の年に生まれた子はもう8歳、皆等しく歳を取りました。
東北の作家たち展を始めたときまだ60代の初めだった私ももう71歳、
元気だった夫が難病になり家での療養生活ももう3年を数えました。

昨年はそのような状況でギャラリー萩での展観を断念したのでした。
なんとか介護生活も日常のこととして受け入れ幾分かの慣れもあって、
今年は頑張ってやってみようと思います。

9回目の東北展です。
いつもスケジュールが埋まっていた南部鉄瓶の高橋大益さんが、
昨年からスケジュールを開け参加してくれます。
漆芸家の中村彩子さんも久しぶりの出展です。
お馴染みの亀山英児さん、庄司人志さん、ジェームス・オペさん、
本間文江さん、村山耕二さんたちの新作もそろいます。
準備をしながら、私自身が待ち遠しくてたまりません。
どんな器を作ってきてくれるでしょう。

代り映えしませんが、いつも同じパターンになってしまうDMですがご覧ください。
気仙沼の海と、庄司さんが丹精したバラの花が赤く燃えているハガキです。
お近くの方にはどうぞ足を運んでくださるようご案内します。
遠くの方には、想像を巡らせて下さいますよう。

ギャラリーの定位置で皆さまをお待ちし、
コーヒーを飲みながらひと時を過ごすことを楽しみに待っています。

下口豊子

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