ギャラリー萩

「東北の作家たち」展　出展作家のご紹介（第４回）

2011年9月9日

村山耕二(むらやまこうじ)　海馬ガラス工房

宮城県仙台市太白区秋保町

１９６７年　山形県山形市生まれ
１９９４年　日本現代ガラス展
１９９６年　宮城県仙台市に工房「海馬」設立
２００１年　モロッコへの旅、サハラガラスの活動始める
２００８年　EARTH GLASSの活動始める

大地を融かして。（作家コメント）

この活動は２００１年に地球上最大の砂漠である赤い砂の大地「サハラ砂漠」に立ち、広大で荘厳な光景から受けた感動を表現したいとの思いから始まりました。サハラ砂漠の砂でガラスを作ろうと研究開発を手掛け、完成した透明度の高い碧色のガラス「サハラガラス」。碧色の煌きの中に、かって緑に覆われていた頃の砂漠の記憶が映っているようなガラスとなりました。…他の砂漠、大地はどんなガラスになるだろうかと、これまでにエジプト、モンゴル、インド、ブラジル、イタリア等へ出かけました。国内は東北の河川の砂等、大地の片鱗を融かし色彩として大地そのものをガラス化する実験しています。そして世界４６か所の砂漠と日本水系の代表河川を全て融かしサンプル化する計画で制作活動を続けています。ガラス化することで現れる色彩は、大地を構成する物質の相違から微妙に変化し醸し出された自然の色であり、大地を可視化した新たな標であると考えています。

菊田佳代

宮城県気仙沼市

１９８４年　宮城県生まれ
秋田公立美術工芸短期大学金属工芸鋳金コース卒業
２００７年　秋田公立美術工芸短期大学ガラスコース研究生修了

（作家コメント）

この震災で友人や親戚、知人の方が亡くなりました。故郷の変わり果てた姿、応援してくださっている方々の被災に心を深く痛め、発表活動を自粛していました。作品を取り扱ってくれていた店が被災し再開未定のままです。展示の予定があったギャラリーの閉店もありました。このようなプロジェクトに参加させていただけることを心から感謝いたします。

中村　彩子　CASAICO彩漆工房

青森県弘前市

１９７９年　宮城県仙台市生まれ
２００２年　東北芸術工科大学芸術学部美術科工芸コース学士課程
２００４年　東北芸術工科大学大学院　芸術工学研究科　修士課程
２００５年　仙台市に工房「漆studioS」を構える
２００８年　青森県弘前市に工房移転「casaico彩漆工房」とする

（作家コメント）

私は仙台市で漆塗り教室を開講しています。生徒の中には三陸や福島からわざわざ通ってくる熱心な方もたくさんいました。皆避難生活をしています。そのような状況下でも、ぜひ漆塗りを続けたいという生徒も多くいたことに嬉しく胸が熱くなりました。