ギャラリー萩

石川県加賀市 「ギャラリー萩」のホームページです。

やっと春が、やって来たような

HPの表紙が変わりました。「理節」展のお知らせです。東京近郊にお住まいの方、ぜひお出かけくださいね。

あれこれしているうちにもう3月も10日。明日は東日本大震災からちょうど2年。2011年3月11日、その日8か月の孫と里帰りしていた次女と二人、津波の映像に震えていました。名取市の沿岸部がリアルタイムで映し出されていました。叔母の住む街です。電話をしましたが通じません。妹から「会社の帰りだけど、無事だからね」と電話がありました。その時妹は、沿岸部を襲った津波のことを何も知らないままでした。電気も水もガスも何もかも止まったままでの夜に、何の情報もありません。緊迫した私の声に驚いたと言っていました。あれから2年、何度か東北に出かけましたが、津波に襲われたところと襲われなかったところは紙一重、くっきりと線引きがされたまま、何の復興作業も進んでいないように見えました。がれきが積まれているほかは何もありません。       古代ペルシャのガラス、白瑠璃の灯りです。仙台市のガラス作家村山耕二さん作です。鎮魂への祈りを込めて・・・。

さてこの春のギャラリー萩です。4月12日(金)から21日(日)まで「春爛漫 お茶の愉しみコレクション」です。大聖寺はちょうど桜のシーズン、九谷焼美術館では14日、開館10周年記念の桜花茶会が開かれます。お花見がてら覗いてくださいね。

金沢にお住いの多田恵子さんの茶箱です。加賀市の陶芸家橋本薫さんのお友達ですが、この茶箱との出会いが「お茶の愉しみ」の企画の原点でした。高知の竹のランチボックスの中に納められたお茶の小さなお道具たち・・・それぞれにおしゃれな仕覆を着せていただいています。中から出てきた器たち、橋本薫さんの茶碗、内灘の陶芸家岩崎晴彦さんの粉引の蓋物(お干菓子入れに)、茶巾筒は小さなミルクピッチャー、そして轆轤師河村寿昌さんのパープルハートの茶入れと、黒柿の茶筅筒です。

橋本薫さんのリビングで、愉しいお茶のひととき

小松市の陶芸家吉田るみこさんのキノコの蓋物 茶入れに見立てて

小松市の鍛冶師河上真琴さんの愛らしい小物 菓子皿、燭台、お香立て、花器です

グループ展の楽しさは、作家さんたちの個性がぶつかり合いながら不思議なハーモニーを奏でてくれることです。今回は私をキーステーションにして集まった方々ばかりで、まだ全員で一度も顔合わせをしていません。でも、蓋を開けて見たら愉しい展観になって、相模原伊勢丹では大好評でした。地元ですから会期中みなさんが来てくれます。作家同士、お客様同士ワイワイといい出会いの場になればと願っています。

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