ギャラリー萩

石川県加賀市 「ギャラリー萩」のホームページです。

初夏の日々

7月に入りました。梅雨らしい雨が降らなかった6月から一転、ここ2・3日雨が降っています。九州のような大雨ではありませんがしっかりと降り続いています。雨の中庭の緑が一層濃くなったような気がします。雨が一段落したら庭の草むしりが待っています。狭い庭ですが植物たちにとっては居心地は良いらしく鬱蒼とした森の中にいるような気にさせられます。私はどうも、手入れが行き届かない(ほとんど手入れをしていないのです)、ワイルドな雰囲気が好きなようで、庭を眺めてボーっとしています。鳥たちや虫たちもお気に入りのようで、私も庭の住人の一人にしてもらっている気分です。今は白い百合が咲いています。

夏野菜の季節、JA加賀の元気村に行くのが楽しみです。なぜなら珍しい新鮮な野菜がたくさん並んでいるからです。加賀の人間は新しいもの好き、好奇心と研究心が旺盛です。夫の友人たちが集まるというので買い出しに。ズッキーニだけでこんなに種類があります。

びっくり、真っ白い長茄子です。どうやって食べるのかな~。以前紹介したロマネスク、カリフラワーの仲間や、紫のコールラビなどついつい買いこんでしまいます。新鮮なトマト、キュウリ、漬物用の水茄子なども仕入れました。お酒のつまみに野菜料理というのもなんですがヘルシーな食べ物が一番ですね。コリンキーは生でスライスして、牛のたたきと一緒にたくさんのトマト入りのサルサソースでいただきます。ズッキーニはソテーしてイワシのハーブ焼きに添えます。さすがまだ白い茄子は使えません。でも眺めているだけでなんとなく幸せです。明日あたりチーズグラタンでもと思っています。

雨の中久しぶりに白山市の吉野谷村に、ガラス工房蕾さんを訪ねました。工房に入るとたくさんの洗濯物が掛けてありました。高校生を頭に男の子3人を育てているのです。能登島ガラス館から吉野谷に工房を構えて「もう19年になりますよ」と。東京出身のご夫妻はおそらく大変なご苦労をされてきました。この写真でガラスの炉口から炎が見えます。夏の暑さは半端ではありません。こうやって1年中炉を焚き続けなければならず、制作をしないときも炉の火は着けたまま、燃料費がどれだけかかるか、何も知らぬままの出発だったといいます。ガラスの器を作ってそれを売り生活する、簡単ではなかったでしょう。知らない土地での人生を切り開いてきた二人の、底知れぬ強さをしみじみ思いました。彼らから生み出されるのは、コロコロした愛らしい器たちです。彼らと知り合ってもう15年、末っ子のAO君が小学校の5年生です。お昼寝から覚めて出てきました。きりっとした賢い子に育っていました。彼らの19年は、いい実りを生んできたのだと、嬉しくなりました。

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