ニューヨーク報告・サンディとの遭遇
2012年11月12日
長い間のご無沙汰でした。出かけた先のニューヨークで、108年に一度という規模のハリケーンに遭遇しました。といっても、私たちが滞在していたホテル、NYアパートメントは8Av.51St. ブロードウェイの劇場街ですが、思ったより被害が少なく、正直なところハリケーンの実感はありませんでした。見事だったのは28日の上陸前夜から、すべての地下鉄・バスがストップし、市民は水と食料品を買いだめして外出しないようにという指示が徹底していたことでした。29日は当然1日中何もかもがストップでした。次の日、サンディはいつの間にかトロピカル・ストームに変身し北の方に抜けていきました。まずはサンディ以前のニューヨークの日々を写真で綴ってみます。
26日、Sara「加賀の工芸」オープニングパーティ。入りきれないほどたくさんの人々が来てくださいました。夕方6時前から始まったショウは10時過ぎても盛り上がり、蒔絵の針谷崇之さんの螺鈿と九谷焼の田村星都さんの毛筆細字の実演には誰もが感嘆の声を上げ、質問攻めでした。初めての時から3年、毎回来てくださるおなじみさんとは懐かしく話も弾みます。
MAD美術館のワイヤー吊りの階段です。25日午後、皆で公式訪問の後、学芸員ラバコ氏がご案内くださいました。右はMAD美術館9階の人気のレストラン「Robart」で、コーヒーを飲みながらコロンバスサークルを眺めているところ。ここには5本道路が集まっていますが、この写真の右が8番街、左がブロードウェイ、目の前の工事中みたいなプレハブは日本人のアーティスト西野達氏によるDiscovering Clumbusというインスタレーションです。右の方にはセントラルパークが広がっています。写真を撮っている私の姿、写ってますね(笑い)。
ジャズナイト、チェルシーのビルのロフト3会場でのライブ、グループ展2日目、27日(土)の夜です。3か所同時に、いくつものバンドが演奏をするので、ここにも、あっちにも行きたいしと、大きな悩みが。かっこいいバーテンさんたちがフリードリンクをサービスしてくれます。ビールにワイン、水割り何でもありで、さすが大金持ち主催のイベント、ジャズファンデーションという、NYの音楽家を支援する基金集めの一環だそうです。Saraのオーナーさんの友人のご招待です。それにしても、ハドソン川の夜景とジャズに酔いしれた素晴らしい夜でした。
29日、とうとうハリケーンが到来。外出禁止デーです。ホテルの中でのんびり過ごしました。窓から外を見てもそんなにひどくはなく、事実ミッドタウンの被害は少なかったようです。ハリケーン次の日30日、ホテル前のGershwin劇場からブロードウェイ方面です。埃だらけだったビルや道路がきれいに洗われてすっきりしています。右の写真は5番街、左側がセントラルパークですが、街路樹に沿ってずっと木々の枝が落ちいます。皆で歩いてSaraへ向かっています。地下鉄もバスもストップで、歩くしかありません。もちろんマラソン人はなぜか健在です。年老いた私は(笑い)後から歩いています。11月4日は恒例のニューヨークマラソンでしたが、大分もめた末に中止となったと聞きました。
夕方レキシントンAv.をダウンタウンに向かって歩きながら、ふっとルーズベルト島に行ってみようと思い立ちました。ハリケーンの襲来にもかかわらずケーブルカーは動いていました。いつもだとメトロカードが必要ですがフリーでした。水かさが増したイーストリバーを渡って5分ほどで到着。ルーズベルト島は35年前にできたマンハッタンのベットタウン、まさに都市計画の見本のような町です。地下鉄駅が一つとケーブルカーでマンハッタンと繋がっています。リスたちがあちこちで遊んでます。友人のまこさんのマンションの11階から見たマンハッタンの夜景。左側はハリケーンの停電で暗いのですが右側は、写真では微かにしか見えませんが、ビルの灯りが輝く夜景です。マンハッタンの、いつもとは違う夜です。 11月30日の夜のことでした。続きはまた・・・・。