4月ギャラリーシーズンへ向けて
2014年3月29日
柳青める・・・の感じ分かりますか?
遠くからでも、爽やかな緑の新芽の息吹きが感じられて、柳を植えて良かったと、しみじみ思います。いつだったかのお正月の、金色に塗られた柳の枝を挿し木したらこうなりました。
ギャラリーの小さな庭に、花苗を植えています。遠くに砂遊びをする3歳の孫の姿が見 えます。右の写真は3年前の東北震災の後、福島で買ったギョウジャニンニクの芽。今年は食べることが出来そうです。モグラにやられていなければアスパラがもうすぐ芽をだしスナップエンドウもぐんぐん伸びてくる、はずですが。植物の生命力にいつも感動を覚えます。この庭でランチやお茶をするのが春の一番の楽しみです。
さてこの春のギャラリー萩の第一弾、佐竹弘章さんの工房です。4月11日(金)~20日(日)工房さ竹 家具展 私は作家さんのものづくりの現場が大好き、というわけで佐竹さんの工房を覗いてきました。どれがどうなってどのようなものに仕上がるかはまだ未知数、そのあたりのミステリアスな感じがいいのです。
工房の窓際、小さなオブジェたちが、なんとなく彼の思いを伝えてくれています。
以前彼の作った文箱を見せていただきました。伝統工芸の指物と呼ばれている技に非常に近いものを感じました。木ととことん向かい合いながら、緻密な計算を重ね、それを手に写し、削ったり組み合わせたり、形にしていきます。誠実で粘り強い性格の人でないと勤まらない仕事だと思います。行程のひとつひとつを仕上げるたびに彼の内に涌く喜びのような、それが積み重なっての作品に魅力があるのは当然です。身近に置いて独り占めしたいという思いが湧きました。そういうものがここから生まれて行きます。4月11日(金曜日)、いよいよ地元初の個展が幕を開きます。それまでに私は冬の間締めきっていたギャラリーのお掃除やら、庭づくりに励むといたしましょう。楽しみです。
5月の連休明け 5月16日(金)~25日(日)穴窯 中村久一展。 上絵窯の窯焚きの日です。ポカポカとしたいい天気、朝からこうやって薪をくべています。小さな窯は8時間ほど、800度くらいかなと中村さん。40年以上も土と火と共に生きてきた彼は、自然と同化して木々や窯までと一体化しているような感じ。初めて会った時も今も変わらず、仙人のような風貌です。朝九時から夕方五時頃まで、その日のお天気を見ながら、ぼちぼちと始めます。火の道を作ったり、温度を上げる工夫に炭を置いたり、手作りの鞴(フイゴ)で空気を送ったり、その時々の状態を見ながらの焼き方は、やっぱりベテラン。
一週間前に焼きあがった焼締三彩の小物達。銀地の上に乗った釉の美しさ、今までのものづくりに老年(ごめんなさい)の遊び心が加わった、不思議な色絵です。 右の写真は栄谷町赤目谷の工房全体の風景。共に作り上げて来られたけいこ夫人の姿がずっと奥に見えます。絵の中にいるようです。五月が待ち遠しい・・・。
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