ギャラリー萩

石川県加賀市 「ギャラリー萩」のホームページです。

連休も終わり・・・さあ仕事

プライベートな1枚、老夫婦です。ひるがのスキー場から見る白山です。民宿から歩いて3分、リフトに乗って頂上へ着いてびっくり。白山が高原の山の向うにくっきりと見えたのです。 少し雲がかかっていましたが、石川県以外から見る白山は初めてのこと、感動しました。

子供たちが大きくなってからは、連休に出かけることはほとんどなくなりました。
理由は特になく、のんびりと庭仕事をしたり、夫の故郷でもある九谷村周辺の山を散策したり
行楽地の混雑が苦手ということもあり、いつの間にか連休が終わっていたというところでした。
今回は温泉めぐりをしてみたくなり、福井県の大野、九頭竜ダム経由で飛騨高山を目指しました。
途中高鷲町の一件宿、『ふたこえ温泉』に立ち寄りました。秘湯と呼んでもいいでしょうね。
ぬるぬるの柔らかな温泉で、微かに硫黄のにおい、山側に作られた露天風呂・・・のんびりゆったり。

ひるがの高原の湿地です。桜と水芭蕉。ちょっとした空地には水芭蕉です。もともと湿地帯だったところを埋め立ててできた街です。右の写真ですが、私の影が映っています。白いのは、花ではなく仏炎苞(ぶつえんほう)と呼ばれる葉が変形したものです。仏炎苞の中央にある円柱状の部分が小さな花が多数集まったもの。でもそんなことはどうでも、不思議なロマンを感じさせてくれる花です。

『白骨温泉』への道が通行止め。大きく回り道をしたおかげで出会った乗鞍岳です。雨も奇跡的に止み、晴れ女の面目躍如(笑い)でした。湯川と湯沢が合流する深い谷あいの、ここも秘湯でしょう。昔大聖寺の料亭で働いていた中居さんから「今、白骨温泉にいます」との便りがありいつの日か訪ねようと思いつつ、もうすでに15年が経っていたのでした。岐阜と長野の県境、急峻な谷間にへばりつくように建てられた宿がいくつか点在しています。あの武田信玄が作った湯治場だとか。戦争に明け暮れた武将たちを癒していたのでしょう。

高山は駅のそば近くのゲストハウス。旧市街へも歩いて数分。飛騨牛尽くしのお料理に、ワインではなく日本酒。このレストランは大きな酒屋さんを改造したものです。立派な梁と柱に囲まれた大空間、大きな窯で煮炊きするお料理、きびきび働く若いスタッフの姿もこのレストランの魅力だったような、美味しい一夜でした。

白川郷和田家。                   村の全景。正面真中が和田家。

以前にも訪れた白川郷、改めて世界遺産の中で生きていく人々の誠実さ、勤勉さに打たれました。和田家の裏正面、右側の赤松と左奥の一位の木の見事さ、当主が梯子に上って剪定をしているとのことでした。上品で気丈そうな先代の奥さまがお話ししてくれました。写真ではよく見えませんが、田んぼの畔が美しく作ってあります。焼き物でいうとしのぎ、等間隔できちんと筋目がつけられています。どこの家もそうですが木の手入れ、花の手入れ、田んぼや畑の手入れ半端ではありません。そのことは岐阜に入った時から感じていました。家の立派さもさることながら、この地方の本当の豊かさは美しく手入れされた庭にあるようです。織田信長が歴史の中心に躍り出た、あの時代もそうだったのでしょうし、今日までそういう暮らしが連綿と続いてきたのでしょう。

白川郷の入り口にある『白川郷の湯』。庄川の景色を眺めながらの露天風呂。こちらもやさしい白濁色のお湯で旅の疲れが解されていくような思いでした。世界遺産の村の中の贅沢なお風呂でした。

二泊三日の飛騨への旅、日本の風景の素晴らしさの再発見でした。木々や花々が春を迎えて、喜びに満ちている季節だったこともあり、いい旅でした。大雪の影響でか通行不能の道路が二か所もあって、遠回りを余儀なくされましたが、それはそれで思いもかけない出会いがあって、倍以上楽しめました。日本はいい国、しみじみと思ったものです。

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