ニューヨークの報告の三回目、いよいよ「加賀のお茶」展のオープン
2011年11月20日
私は今仙台にいます。
昨日東京から東北新幹線で着きました。
東京仙台間きっちり1時間40分・・・・あまりの早さに唖然とするほどでした。
銀座の松屋さんから立川の息子のアパートまで、どうかすると1時間半かかります。
都会では、と言うより東京ではといったほうが正確かも知れませんが、
時間の観念が随分違って感じられます。
同じ1時間半での距離感の違い、大きいです。
同じ都会でもニューヨークは実感に即した時間が流れているような気がします。
基本的には歩けば全て歩ける街であるからでしょう。
事実陶芸家の苧野直樹さんは、ブロードウェイのホテルからアッパーイースト69丁目のギャラリーまで
着物と袴を風呂敷に包んで背負い歩いてやってきました。
碁盤の目のようなマンハッタンの道路は誰もが迷い無く、足さえ大丈夫なら歩けてしまうのです。
さてニューヨークの報告の三回目、いよいよ「加賀のお茶」展のオープンです。
レキシントンアベニュー沿いのギャラリーの前では、こうやって道行く人が覗いていきます。
何か面白そうなことやってるな、といった感じです。
オープニングレセプションはお茶のお振る舞いがメインでした。
苧野直樹さんによる2畳の舞台の上での凛々しいお点前でした。
お茶の作法はどこから見ても絵になります。
また竹内瑠璃さんはあちこちの陶芸教室での絵付けの実演で大忙しです。
細かい線描きに、「ミラクル、ミラクル」の感嘆の声でした。
マンハッタンのビル街の至る所にこういった陶芸教室があります。
ビルのワンフロア全部が陶芸教室になっています。
轆轤もたくさん備えてあり、もちろん消防法をクリアして窯も備えてあります。
リタイアした年配の方々は昼間から、現役の仕事を持った人達は夜にと
陶芸愛好家は沢山いるように思えました.そして皆、熱心です。とても。
九谷の色絵の、特に細描の技は、日本人の繊細さ、器用さを間近に感じて貰うことができ
噂を聞きつけて(多分)申し込みがあったのだと思います。
去年も好評でしたもの。
ウオール街のデモに象徴されるように、この秋のニューヨークは不況のまっただ中でした。
にもかかわらず、私たちの小さな試みは思っていた以上に反響が大きく
売り上げも昨年以上でした。
いいもののもつ力、を実感しました。