ギャラリー萩

石川県加賀市 「ギャラリー萩」のホームページです。

河島洋・万璃ふたり展 に向けて

秋本番、さわやかな秋晴れの日が続いています。アローレさんとCOCOさんで開かれていた『東北の作家たち展Ⅳ』、終了しました。お訪ねくださった方有難うございました。

白萩はもう終わり、赤萩が盛りになり、かのこがちらほら咲き始めて、ギャラリー萩のファサードは一番それらしい季節になっています。庭の栗も十分に実を付けてくれ、大阪の孫たちにも送り、私たちも栗ご飯を2回いただきました。立派な栗の差し入れもあり、今年初めてくりの渋皮煮に挑戦してみました。陶芸家中村久一夫人のご自慢の渋皮煮も美味でしたし、同じく陶芸家池島保雄さんの奥さんとお嫁さん自慢の渋皮煮も美味でした。負けじと挑戦しましたが、渋皮が剥がれてしまい、仕方なくマロンクリームに変身(涙)でした。じっくり型の人でないとどうやら成功しないとわかりました。

さて、30年来の友人でもある陶芸家河島洋・万璃夫妻です。日本伝統工芸会のおしどり夫婦、作風は全く違いますが昨年作陶40周年を迎えました。洋 さんの今は、九谷焼伝統の吉田屋です。長年の研究の成果をベースに、新しい器体にオリジナルな絵付け、伝統の青手の色がますます冴えてきています。これまでの轆轤ベースの生地に加え、たたら(板)づくりが器の幅を広げています。

今回のDMの「舟形手付き銚子」など、いくつもの平面を繋ぎ合わせた舟が、瀟洒なお酒の器になっています。

奥さんの万璃さんのために、彼女の器もすべて洋さんが作ります。この花器は底板も含め5枚の陶板で出来ています。白く抜いたお月さま、風にそよぐ萩の花が、ブルーと緑それに黄色、モダン吉田屋ですね。大胆なデザイン意匠、色のセンス、筆の力、魅力に溢れています。

洋さんの制作風景。いつ伺ってもこんな感じです。DMになりました。

この秋私の一押しの企画展です。

さて秋の1日、若手の作家たちと一緒に、ギャラリー萩では小さなガーデンパーティを開きました。参加者が20人、陶芸家にガラス作家、ろくろ師や和紙作家もいて賑やかでした。前夜2時過ぎまで仕込みをし、大慌てで用意したごちそう(でもないか)に、自慢のレシピ持参で参加してくれた方もあって、私が作れない「柿の葉寿司」や『いちご飯(岩手の郷土料理)』、鳥と卵の酢煮やかぼちゃの煮つけなど、おうちごはんパーティとなりました。独身の作家たちも多くたまにはこういう家庭料理もいいなと、食欲旺盛な彼らを見ていて思いました。こんな感じのテーブル、気のはらないパーティはアルコール抜きでも大いに盛り上がったものでした。

だいぶ減ってしまっていますが、メインはローストビーフと鯛とサーモンのカルパッチョ、中央の藤澤さんの大鉢の中はぎゅうすじ大根です。女の子が多いのでお野菜もたっぷり用意しました。バーニャカウダーでいただいたり、揚げ浸しにしたり、サラダ風即席漬けにしたり、これは一人暮らしの男性にもおすすめです。

記念写真も撮ったり撮られたり、大騒ぎでした。

9月の末日は金沢方面の作家を訪ねて、車を飛ばしていました。作家の工房を訪ねるのが大好き、制作の現場が好きです。土鍋を作り続けて17年、「ななかまど」小林かのこさんの本焼き前の土鍋たち。

秋の陽に輝いています。

色絵の今村公恵さんの工房。いろんな可愛いものがいっぱい並んでいて、思わず声を上げてしまいます。

シャイなので後姿だけ、陶芸家中田雅巳さん。磁器の象嵌で新しい世界を拓きました。フリーハンドで線刻をしているところです。

この3人、私が今お手伝いをしているふたつのプロジェクトに関わる作家さんたちです。

 

忙しいっていいことだと思います。そう思って精一杯頑張ってみようと、自分を励ましています。

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