ギャラリー萩

石川県加賀市 「ギャラリー萩」のホームページです。

「東北の作家たち展Ⅴ」アローレ会場へ

瀬越町の陶芸家大平司志さんが撮ってくれた本間文江さんの手あぶり猫です。3匹ともアローレに向いました。

ギャラリー萩での展観は13日(日)で終了しました。10日間いろんな方が訪ねてくださいました。前半は来場者が少なく寂しい思いを致しましたが、会期半ばNHK加賀能登イブニングに取り上げていただいてから、沢山の方がお越しくださいました。粟津温泉に滞在中テレビで見て次の日来てくださった愛知県からのご夫妻、「東北の・・・」の記憶だけでNHKに問い合わせて下さり訪ねてくれた方、隣の福井県でも放映されたとかで車でお越しのお爺さん(失礼、私もお婆さんです)、見る人がいてのギャラリーだとしみじみ思いました。お客様によって私も元気に10日間を過ごすことが出来ました。魅力的で質の高いものが多かったのでしょう、たくさんお買い上げいただきました。「売れましたよ!!」と売上リストを添えて送金できるのが一番の喜びです。お越しくださった方、そしてお買い求めくださった方本当にありがとうございました。

NHK記者さん取材中です。

ギャラリー入口の布袋草の花、オジギソウの花が愛らしく、2階窓からは赤い山法師の実が見えます。

さて、今年は九谷焼開窯から360年の節目の年です。大聖寺川の上流九谷村に大聖寺藩初代藩主の前田利治公が藩士後藤才次郎に命じて磁器窯を作らせたのが、明暦元年1655年のことです。先日この九谷で利治公の顕彰碑の除幕式が行われました。顕彰碑は加賀九谷陶磁器協同組合の主催で、九谷村出身者の九谷会も全面協力で、三柱神社を背にした場所に建てられました。九谷ダム建設によって立ち退きを余儀なくされた九谷町でしたが、国指定の古九谷窯跡史跡と三柱神社とを守り続けて来ました。加賀百万石前田家十八代当主前田利祐ご夫妻(大聖寺藩前田家当主の代理として)のご出席もあり大いに盛り上がりました。石川県知事代理、加賀市長や国会議員の顔もあり、感慨深いものでした。あいにくの雨で神事は神社の下のテントの中で行われましたが、除幕式にはさーっと晴れわたり、気持ち良く式典の終了となりました。豆粒ほどの前田の殿様のお顔と、顕彰碑の前での今日のご家来衆です。

加賀前田藩ゆかりの戸室石の顕彰碑、右手は三柱神社の参道。

九谷は夫の故郷、私たち一族の故郷です。現在九谷会の会長である夫の兄は式典の最後の挨拶で、この神社と藩祖の顕彰碑を心を込めて守り抜く覚悟を披露していました。これまでもずっと誰も住まなくなったこの村の神社の清掃を続け、毎月の朔日参りを欠かさなかった兄です。九谷村では今なお発掘調査と、古九谷窯跡史跡公園としての整備事業が続いています。清らかな川と美しい山々に囲まれた九谷村です。九谷焼発祥という歴史があったことを胸にどうぞ訪ねてみて下さい。いいところです。

さてさて「東北の作家たち展Ⅴ」アローレで明日15日(火)から30日(水)までです。ステージが変わると器も別の魅力を発信します。山代温泉のCOCO、ギャラリー萩でご覧下さった方もまた足を運んで下さい。

凄いスピードで秋になりましたね。朝夕はどうかすると寒いくらい、冬が早々にやってくるのではないかと恐れます。寒いのは苦手です。暑いのも嫌ですが、長い冬の寒さは堪えます。夫の薪作りも終盤です。一冬困らないだけの薪を用意してくれました。やはり山の民(九谷村出身)でしょうか、薪作りをしている姿はやけにかっこいいのです。きちんと積み上げられた薪を眺めると、夫を誇りに思います。ストーブで燃やせば灰になってしまうものを、精魂込めて積み上げていく作業を支えているものは何でしょう。

冬は苦手ですが、薪ストーブの前で過ごす時間はこよなく好きです。

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