ギャラリー萩

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旅の記録 金環日食から瀬戸内海へ

母の日のプレゼントと、娘夫婦が白浜温泉二泊の旅に招待してくれました。もちろん5月21日朝の金環日食を見ようというのです。大阪天王寺駅から特急くろしお号に乗って二時間ちょっと、孫と一緒の列車の旅いいものです。車内販売のお弁当が初体験の「あせ葉寿司」。紀州には古くから「なれずし」という酢を使わずに飯を発酵させたお寿司があって、それを身近な葉で包んでいただきます。あせ葉は暖竹とも呼ばれ笹の葉のようなすがすがしい香りと殺菌作用を持っています。見慣れた金沢の笹寿司より小ぶり、包み方が何とも愛らしく思わず声を上げてしまいました。さんまとサバのなれ寿司は柔らかな甘みが口一杯に広がって美味でした。

一度は食べたい幻の魚「くえ九絵」でした。南紀白浜観光協会の売りは「くえ」です。私たちも・・・お寿司や薄造りなどいただきました。う~んとうなるほどの美味ではなかったですが、歯ごたえがあって何とも言えない旨味があります。今では養殖技術が進み一年中安定供給ができるようになったとのこと、白浜観光の目玉です。くえを食えと、いたるところにパンフレットがおいてありました。さて、金環日食です。前夜は雨、朝は曇りの状態から奇跡的に雲が動き金環日食が見えました!!娘夫婦は朝五時半に起きて、旧白浜空港跡の観察会場に向かい、私はホテルで孫の起きるのを待って海辺へ向かいました。「見えますよ~!!」とホテルのスタッフは興奮状態でした。無理もありません、雨だ曇りだとずいぶん辛い夜を過ごしたに違いありません。そんなわけで砂と戯れながら孫は足元を、私は太陽を見上げていました。

白浜はその名のとおり白い浜辺です。温泉と海を存分に味わいました。「崎の湯」という町営の温泉があります。小さくて見えませんが、写真の真ん中あたり、海に突き出した岬の端にある露天風呂です。大波が来ると、周りの岩を越えて海水が入ってくるダイナミックな温泉です。マーメイドがふたり、ひとりはフランスから、もうひとりはスエーデンから来たと言っていました。裸のまま岩を乗り越えて、海に入っていきました。若いっていいな、まぶしい思いでした。波の音を聞きながら、私までマーメイドになったようなひととき・・・。

その後リュックを背負って私は瀬戸内海への旅、直島への旅に出ました。旅といっても2泊3日のミニトリップ。神戸で一泊、直島で一泊のおばさんバックパッカーです。

淡路島から神戸の方を見ています。

神戸側の舞子では橋を見上げたり、プロムナードを歩いたりできます。橋が架かるということは、何かと何か、何処かと何処かが繋がるということです。それだけでロマンがあります。海の景色が変わります。何時間見ていても飽きません。この辺り、平清盛たちがあの時代に海路を開き交易で力を得ていた根拠地でもあった、と思うとなお一層惹かれます。明石海峡大橋、本当に美しい橋でした。

岡山から宇野線に乗り換え、直島に向いました。宇野港からフェリーで20分、直島です。ゲストハウスのオーナーさんが迎えに出てくれました。おじさんの住んでいた民家をリノベーションしてこの5月3日にオープンしたばかり、その名もバンブービレッジ、山の中腹の自然の中の一軒家でした。http://artnote11.exblog.jp/18250718/でオープニングの様子をご覧ください。ガラス作家のお友達とアートな空間づくりをしたというオーナーのYさん。センスを生かした心地よい空間と女性にやさしいアメニティのゲストハウスです。

若く素敵なオーナーさんです。

直島の風景、ニューヨークでお会いした三島喜美代先生のオブジェ、巨大なゴミ箱、民家の盆栽のような庭など、写真でご覧ください。現代アートの見方が大きく変わりました。光と闇、時間の流れ、それらとじっくり向い合せてくれる不思議な力を持っていたのでした。

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